パニック障害・不安障害

相談ルーム

カウンセリング内容

カウンセラーを務める私自身も、2021年1月下旬にパニック発作を起こし、翌日に心療内科でパニック障害の診断を受けました。実は、パニック障害は「学びルーム」でもご説明した通り、脳内のセロトニン低下によるものですが、女性の場合、女性ホルモンが低下し始める更年期と言われる時期はセロトニンも低下してしまうことが最近の研究で分かってきています。私自身がまさにその典型でした。現在は、パニック障害の治療を服薬と心理療法・行動療法・九星気学・音楽療法などを融合させて自分自身にセラピーを施したこともあり、再発予防のための維持療法として最低限のSSRIの服用は続けていますが、パニック障害による症状はほとんど感じずにコントロールすることができ、毎日をアクティブに過ごせるようになりました。そのため、現在パニック障害に苦しんでいる方のお気持ちやお悩みに対して、経験者としてより深い共感的理解やその方に応じた回復方法を一緒に考え、我がことのように対象者さまのお気持ちにより添うことができるのではないかと思っております。

パニック障害を含めた「不安障害」、そしてその他のメンタルヘルス不調についてひとつ、皆さまに改めて知っておいていただきたいことがあります。それは、「メンタルヘルス不調は当人の意思だけでコントロールすることはできません。症状の改善には、相談者さまご本人だけではなく、ご家族、パートナー、ご友人、職場など、身の回りの皆さまからのご協力とご理解も必要不可欠」ということです。
一般的にパニック発作は10分ほどでピークを迎え、発作が徐々に治まると言われています。そのため、発作に見舞われた時は、焦らず衣類を緩めて、呼吸をゆっくり吐くことを意識しながら横になるなどして「その内、治まるから大丈夫だよ!」とご自身に優しく語りかけてあげてください。無理に落ちつかせようとすることで、不安な気持ちに意識が向き過ぎて不安に完全に囚われてしまいます。
パニック障害の治療方法として服薬による乱れてしまった脳内ホルモンを正常化させる方法があり、これは第1ステップとしてとても重要な治療であると思いますが、それだけではQOL(生活の質、生命の質)を取り戻す上で十分な治療にならないことが多く、再発・再燃などを繰り返してしまうことも多いです。カウンセリングを通して思考や意識から生じるご自身の感情に気づき、セルフイメージを高めメンタルをコントロールする術を身に付けていただくことで、不安が生じても不安の囚われから脱却できるようご自身のQOLを高めていくことができます。心の奥に溜まったもやもやをカウンセリングで吐き出したりするだけでも、カタルシス効果と言って心の浄化作用があります。また、話すだけでも今まで気づかなかったご自身の側面と出会えることも多々あります。このようにカウンセラーがサポートできることが多くございます。どうぞ、おひとりでお悩みや不安を抱え込まずに、まずはお気軽に話しをお聴かせください。

望まれる効果

セルフコントロール

セルフコントロール

パニック発作の主な症状として、突然前触れもなく、動悸、息苦しさ、めまいなどの症状が出現すると同時に、「このまま死んでしまうのではないか?」と自分自身ではコントロールできない耐えがたい恐怖や不安をともないます。このパニック発作が続いてしまうと、治療にとても時間がかかりご本人の辛さも長く続いてしまいます。そのため、正しい知識を身に付けセルフコントロールする術を知っておくことは大変有効です。カウンセリングの中で、そうしたセルフコントロールの手法もお伝えしていければと思います。

セルフイメージの向上

セルフイメージの向上

セルフイメージとは、自分自身をどう捉えているか?ということで、様々な要因でセルフイメージが低下してしまっている方がいらっしゃいます。メンタルヘルスが低下してくる時は、セルフイメージも低下していることがほとんどです。何でも必要以上にネガティブに捉えてしまっている状態ですね。本当は長所だったり、できている部分や素敵な部分も、ご本人からすると評価に値せず、逆に自分はダメだと思い込んでしまったり、ダメな部分ばかりを過大評価してしまい、本来のご自身を過少評価してしまうなど、俯瞰的にご自身を捉えられなくなってしまい感情が負のスパイラルに嵌まり込んでしまうことがあります。このセルフイメージという点はメンタルヘルスを良好に保つために非常に重要な要素です。セルフイメージについて、語り合い自己肯定感を高めていくお手伝いをさせていただきたいと思います。

自己を向上させる行動力への転換

自己を向上させる行動力への転換

自分の好きなことであれば、「やってみようかな!」と自然と前向きな行動を起こすことは比較的容易ですね。でも、不安な場面、気分が乗らない時、緊張する場面など、気持ちがネガティブな方へ向いている時に、何か行動を起こすことは非常にエネルギーが必要であり、時に何か理由を付けて止めてしまったり、消極的・回避的な行動になってしまったりすると、そんな自分に自己嫌悪を感じてしまったり、行動を起こせなかったことで、せっかく高めたセルフイメージが低下してしまったりと、「行動すること」とどのように向き合うかという意識によっても、私達のメンタルは非常に大きな影響を受けています。パニック障害、その他の不安障害では、特に行動面での制限が出てしまい辛い思いをされている方が多いですよね。健康な時でさえ、新しいことに挑戦するためには勇気が必要で、意識を高く持っていないと、有言実行は難しく、始めて見たものの、三日坊主で終わってしまうこと(例えば、ダイエットや禁煙・禁酒などなど)はほとんどの方が経験していると思います。ご自身が現状よりQOLを上げることを望んでいるなら、ただそのための知識だけ蓄えてもQOLは向上しません。「しっかり理解して行動を起こす」ということが、内側がら滲み出る幸福感へと繋がっていきます。その行動力は、やはり人それぞれによってどのような方法をとったら良いか、いかに楽しみながら行動を起こせるかということが鍵となってきます!当ルームのカウンセリングでは、個別に前向きな行動力を高めていけるよう、サポートさせていただきたいと思います。

料金表

1時間 6,000円

YouTubeチャンネル登録で500円OFF!

パニック障害・不安障害

学びルーム

パニック障害

パニック障害は気持ちの持ちようによって起きる疾患だと、誤解している方も多くいらっしゃいます。しかし、実際のところパニック障害の原因は「心」ではなく「脳」の作用によるところが大きいとされており、パニック障害の発病のメカニズムについては、まだ十分に解明されていませんが、パニック発作が起こる時の脳内の機能障害については、だいぶ分かってきています。

パニック発作がもたらす不安感や恐怖は、本来は危険から身を守るための反応です。脳には危険が迫ると警報を鳴らす仕組みがあり、不安感や恐怖感を呼び起こして、危険から逃げたり、敵と戦ったりするための気力やエネルギーを奮い立たせます。この警報を鳴らすのは、主に脳内の「扁桃体(へんとうたい)」という部分です。扁桃体は情動の中枢としての役割を持ち、様々な種類の情動に関わりますが、特に不安や恐怖に深く関与することが分かっています。不安や恐怖を感じると、扁桃体から警報(指令)がでて、脳幹部の青斑核(せいはんかく)など自律神経の中枢に伝わります。ここで、ノルアドレナリン(神経を興奮させる神経伝達物質)が分泌されて、筋肉に血液を送り込んで心拍数を上げたり、血圧を上げたりして、敵と立ち向かう態勢を整えます。ノルアドレナリンは、不安や恐怖を引き起こす神経伝達物質ですが、一方には、これをコントロール(抑制)する神経伝達物質もあります。それがセロトニンで、不安を抑え、平常心を保つように働きます。脳には、このように神経伝達物質のバランスをとる仕組みがあります。

パニック障害では、扁桃体や大脳皮質(前頭前野)、海馬や大脳辺縁系などに分布するセロトニンが何らかの原因で少なくなっていると言われます。不安や恐怖を抑えるべきセロトニンの働きが弱まっているために、扁桃体からの不安や恐怖の信号が過剰に高まり、その結果、自律神経系の発作的な過剰反応(パニック発作)が起こると考えられています。海馬や扁桃体の過剰な活動を、前頭前野が抑えられないので、扁桃体の異常な興奮はさらに持続し、パニック発作が繰り返されます。「海馬(かいば)」は、記憶や空間学習能力に関わる脳の器官ですが、ストレスなどがかかるとダメージを受けやすい繊細な器官で、うつ病の患者さんなどでは、長期間に渡ってストレスを感じると海馬が委縮してしまうことが確認されています。扁桃体は、この海馬と隣接しており、扁桃体が不安や恐怖の信号を発すると、それが海馬に伝わり、さらにその不安や恐怖が長期記憶となって扁桃体を過剰に反応させることになります。
このように、パニック障害では、不安や恐怖を抑えるべき脳内のセロトニンが不足しているために、ノルアドレナリンの過剰反応を抑えることができなくなり、その結果、扁桃体が過敏に反応してしまうというメカニズムが考えられるので、パニック障害の治療では、セロトニンを有効に活用できるようにする薬(SSRI)が治療薬の第一選択薬となっています。

不安障害

パニック障害、社会不安障害、強迫性障害、全般性不安障害などに当てはまる症状や発作を経験したことがあるという方は、まずは心療内科を受診していただき、必要に応じてカウンセリングを受けることをお勧めいたします。
大勢の前で話をする時や、大事なテストの直前などに緊張したり、汗を掻いたりすることは至極当たり前の反応です。しかし、そういった状況でもないのにある日突然、動悸が止まらなくなったり、呼吸が苦しくなったり、不安が過度になりすぎたり、汗が止まらなくなるというのは当たり前に起こることではありません。軽度であれば大きな問題はないかもしれませんが、日常生活に何らかの支障を感じられる場合には、心身のストレスは日に日に増加し、やがて日常生活全般に支障が広がり、心身の不調から仕事や家事などをこなすことがままならなくなり、健康面・生活面・社会面など多岐に渡ってマイナス方面へ向かってしまいますので、ご自身の変化や異変を感じられたら早急に必要な対処をしていくことが賢明です。

不安障害の治療は主に、薬物療法と認知行動療法などの心理療法との組み合わせによって行うことが望ましいです。不安な気持ちや不眠の症状など皆さんそれぞれの自覚症状に応じた投薬により症状をやわらげると同時に、カウンセリングを通して心と体を癒やしていきましょう。是非、皆さまの心の声をお聴かせください。一人ひとりの様々なお気持ちにより添いながら、精一杯のサポートに尽力させていただきます。

関連動画